「勉強方法がわからない様子」
「子どもの勉強のやり方がうまくない気がする」
「塾に行ってるのにテストの点がなかなか上がらない」
こんなお悩みありませんか?
この記事では、中学2年生の成績で「2」を取ってしまった中学生が、約4ヶ月で定期テストの全教科(9教科)で90点以上、成績も10ポイント以上上昇させた実体験に基づいて、中学生の勉強方法について解説していきます。
この記事でわかること
②効果的・効率的な学習方法
塾に通いましょうとか、家庭教師を使いましょうといったことではありません。
また、塾に通っていない人でも実践できることですし、塾に通っている人は無駄にたくさんの授業を受けなくても良くなる方法です。
ちなみに、中学校2年生の時に「2」を取ったあと、約4ヶ月で全教科90点以上、成績10ポイント上昇したというのは、僕自身の話です。中2の学年末にはオール5に近い成績になり、県内でTOPレベルの進学校に合格することもできました。それもこれも、ここでお話しする勉強方法があったからです。
僕は現在、神奈川県内で塾講師として、小学生・中学生・高校生の指導をしています。指導歴は学生時代の時間講師も入れれば、かれこれ20年近くになるでしょうか。これまで指導してきた生徒さんの中でも成績が急上昇したり、高いレベルで安定する人というのは、この勉強方法をしっかり実践できているという共通点があります。
この記事では、僕自身の勉強の経験、さらに指導経験に基づいてお話ししていきますので、勉強方法が分からない人、勉強してはいるけどなかなか結果が出ない人には参考にして頂けると思います。
テストの点・成績を上げるための勉強のやり方
ふだんの授業時間を有効利用する
中学生になると、塾に通うという人も多いかと思います。最近では、小学生でも、中学受験のためというわけではなく、通塾される人もたくさんいらっしゃいます。つまり、学校以外で「授業時間」を確保している方が多いということです。
もちろん、塾に通っていない人でも、学校の授業をほぼ毎日受けていると思います。その「授業」で様々なことを学習していきます。
ですから、塾に通っていても、いなくても、「授業」を受けて、何か新しい知識を教えてもらうことが多いと思います。
であれば、その授業の受け方はとても重要なものとなりますね。
先生の話を聞いていなかったというのは論外です。友だちとおしゃべりしてしまったとか、寝てしまうなんてもっての外です。
単に、学習事項だけを暗記したりするのであれば、教科書や参考書、問題集で勉強することはできます。
ただし、学習のポイントやコツ、テストで聞かれそうなこと、教科書には載っていないことを先生が口頭で説明していることもあります。それらを聞き逃してしまったら、もう二度と復習することはできません。
当然、学校の授業もしっかり受けていて、教科書や参考書の勉強だけではよく分からない部分を、塾などで改めて教えてもらう場合もあるでしょう。そのための塾に通っているという人もいると思います。それであれば、何の問題ありません。とても有意義な塾の利用ができていると思います。
ただし、僕の経験上、学校の授業をおろそかにして、塾で何とかしようとする人もいるのです。しかも、これがけっこう多い気がします。
よく考えると、これって相当もったいないことではありませんか?
学校の授業でちゃんと聞いてなかったから、塾で授業を受けて教えてもらうって。
それって、本末転倒です。
つまり、学校の授業をちゃんと受けていれば、塾で授業を受ける必要はなかったかもしれないのです。
ですから、まずは、学校の授業を大事にしましょう。もちろん塾の授業も同じです。まずは授業時間をしっかり有効利用するというのが大事です
授業内でできることは授業内でやってしまえば、あとあと家で勉強する時間を増やさなくて済みます。
授業があまり進まなかったり、先生が雑談をしているような時もあるかもしれません。
そうであれば、自分が苦手な部分や用語の暗記などを授業時間内でやれるだけやってみましょう。そして、それより何より大事なことは、授業中または授業前後で、しっかりと「わかったこと・できたこと」と「わからなかったこと・できなかったこと」を分ける作業をすることです。
授業時間内でできなかったことが家で、自分でやるべき勉強です。
ただ何となく家庭学習をしたり、塾に行ったりするのはとてもモッタイナイことです。
「何がわかって(できて)いる」「何がわかって(できて)いない」というのは、自分にしか分からないことです。もっと言えば、自分が分かっておくことに意味があることです。
何を復習するべきなのか、何を先生に質問するべきなのか、これが整理できなければ、いつまでたっても「何をしたら良いか分かりません」という状態です。そんな状態では、テストの点数も成績も上がるわけがありません。
授業はほぼ毎日、絶対ある勉強時間。
勉強が苦手、なかなか家で勉強時間が確保できていない、あるいは、塾に行っているのになかなか成果が出ないという人こそ、授業時間を有効利用しましょう。用語の暗記や「できる・できない」の仕分けなど、出来る限りのことを授業中か授業後すぐにやってしまうのがおすすめです。
中学生だと、部活をやっている人も多いと思います。朝から夕方まで授業を受けて、放課後に部活をやり、夜は塾に行く・・・
中学生ってけっこう忙しいんですよね。
それだけのスケジュールをこなして、夜遅くに帰宅してからさらに勉強なんて、現実的にはなかなか難しいのではないでしょうか?
で、あれば、5分~10分程度で、授業の内容を「思い出す」、「わかったこと(できたこと)」と「わからなかったこと(できなかったこと)」を整理する作業だけでもやってみましょう。明日やること、次に自分がやるべきことをはっきりさせておくだけで、行動が変わってくるはずです。
ノートを有効活用する
授業を受ける時も、自宅で復習する時も、勉強する際にはノート使っていると思います。
ノートは学習内容をまとめるものでもあり、問題を解く際には、途中式を書いたり、筆算をしたりする場所でもあります。
少しおおげさな表現をすれば、ノートは自分の頭の代わりに記憶や情報処理をしてくれるものなのです。
授業で新しいことを習って、すぐにすべてを正確に記憶できてしまえば、先生の板書を書き写す必要はないかもしれません。何か問題を解く際にも、すべて自分の頭の中だけで処理できてしまうのであれば、わざわざノートを使って解く必要はないかもしれません。
でも、残念ながら多くの人は、そんな天才的な頭脳を持っているわけではありません。
ですから、授業のあとに、学習したあとに、効果的な復習ができるようにノートを活用するのが重要です。
そのためには、最低でもノートに日付や使用した教科書、テキスト、そのページなどを記入しておかなければいけません。復習するタイミングを決めるためです。
あるいは、これも多くの人がやっていますが、問題を解く時に、答えだけを記入して、赤ペンで○×をつけているだけの人は要注意です。
途中式や問題を解くまでのプロセスなどを記入しておかなければ、なぜ間違えたのか、どうすれば正答できるのか、効果的な振り返りができず、同じような問題を何度も間違えるということになってしまいます。
心当たりのある方は、まずノートの書き方を見直すことを強くおすすめします。
また、中学生だと、学校のノート提出のために「きれいな」ノートをつくることに時間と労力を使う人がいます。
もちろん、きれいにノートを書くことを否定するつもりはありません。
誰が見ても、見やすいノート、きれいなノートの方が良いに決まっています。
ただし、見た目はきれいだったとしても、肝心のノートに書いてある内容が頭に入っていないのでは、きれいなノートを作った意味がありません。
テスト時期になると、ノート作成を頑張る人がいますが、そういう人に限って、ノートに書かれている内容が頭に入っておらず、テストで答えられなかったという人がいます。これもけっこう多いですね。
ノートは書いた後が大事。
ノートに書いた内容をどうやって振り返るかが、テストの点・成績を上げるための鍵と言っても過言ではありません。
あまりにも当たり前に、何となく使っているノート。
「たかがノート、されどノート」です。
ぜひこれを機に、使い方・書き方を見直してみてください。
さて、では、ノートと同じく、勉強の際に絶対に使っているであろう「テキスト(問題集など)」についてもお話していきます。
テキストを効果的に使う
学習の場面では、必ずと言っていいほど教科書を使っていると思います。教科書以外に副教材として、問題集を使っている場合も多いでしょう。教科書ガイドや参考書などを使用している人もいるかもしれません。
ここでは、それら学習の素材をテキストと呼ぶことにします。そして、特に、ここでは問題集についてのお話しを進めていきます。
塾などの授業では、おそらく問題集をメインで使っていると思います。
特に、中学生の塾の授業は、テストで点を取るために、実際のテストのような問題の解き方を教える、演習中心の授業が一般的だからです。
実際に、問題集を使って学習している方は、どのように問題集を使っていますか?
先生に指示された問題を授業中に解くだけですか?
授業後に宿題で出された問題を解いているだけですか?
1度やった問題をもう一度やり直したりしていますか?
勉強(学習)は反復練習が基本です。
これは勉強に限らずスポーツなどでも全く同じで、何か新しいことを身につけるには、反復練習が不可欠だと言って良いでしょう。
特に、何か新しいことの基本を定着されるには、「同じこと」をくり返すことが大切です。
それなのに、授業中にやった問題・1度解いたことのある問題は二度とやらないという人がいます。しかも、けっこう多い。
もし、授業中にやった問題を1度も復習(解きなおし)していないという方は、自分がとてもモッタイナイことをしているということに気付きましょう。
「もう解けるから大丈夫だし」
「え?こんなかんたんなの何度もやる意味あるの?」
そんな声が聞こえてきそうですが、意味は大アリです!!
例えば、野球部に所属している人が、野球の素振りやキャッチボールができないってことありますか?
きっとないですよね。
野球をやったことがあり、しかも、野球部に入って毎日のように練習する人が素振りやキャッチボールは「かんたん」なことのはずです。
でも、どうでしょう。
素振りやキャッチボールは、「かんたん」だからという理由で練習しませんか?
きっと練習しているでしょう。
なぜ、誰もができるような、かんたんなことでも、毎日のようにやり続けるのでしょうか?
その理由は2つあります。
1つ目は、「基礎基本が大事」だから。
2つ目は、「反復練習によって習慣化(無意識化)することが大事」だから。
「基礎」と聞くと「かんたん」というイメージを持つ人もいるかもしれませんが、実はちがいます。「基礎」とは「かんたん」なものではなく、一番重要なものです。
いわゆる「応用」というのは、ほとんどが、いくつかの「基礎」を同時に使っていく複雑なものです。
よく「基礎」はできるけど「応用」ができない、という人がいますが、実は「基礎」が徹底されていないという場合がほとんどだったりします。もちろん、それぞれの「基礎」が完璧に近い状態で習得されていたとしても、「応用」ができない場合もあります。「応用」の訓練も当然必要だからです。
ただし、「基礎」を「かんたん」なものとして、あっさり終わらせたり、何度も復習しない状態の人の方が圧倒的に多いです。それでは、「応用」の訓練自体に対応できないのです。
また、その「基礎」の徹底的な訓練を重ねると、「無意識」に使えるようになります。野球などのスポーツではこの「無意識」にできるようにする、というのは絶対に必要なことです。
例えば、バットの振り方やボールの投げ方などの知識を知っているという状態で試合に勝てますか?
実際に2~3度やってみて、何となくできる・やろうと思えば一応できるという状態のままで大事な試合で結果を出すことができますか?
きっと難しいですよね。
プロの選手でさえ、毎日毎日同じような「基礎」の練習をくり返すのですから、アマチュアならなおさら必要ですよね。
これは勉強でもまったく同じです。
「計算のやり方は知っている」
「一応、歴史の用語は暗記した」
・・・ただそれだけの状態では、テストで点数を取ることは難しいでしょう。テストではふだんとはちがう環境で、時間制限もある中で問題を読み、指示にしたがって答えを出さなければいけません。
そうした時には、瞬時に必要な知識・法則などが使える状態になっていなければ、うまく動けなくなってしまいます。
だから、基礎基本を徹底的に鍛える必要があるのです。
というわけで、テキストの使い方だけではありませんが、何度も同じことをやる・基礎を徹底的に反復するというのは、勉強で成果を出すためには不可欠なことです。
1度やって終わりは論外。
最低でも3回。
標準は5回。
理想は7回。
ぜひ、テキストが「ボロボロ」になるくらいまでやり込んでいきましょう。
「わからない・できないこと」を質問する
授業をしっかり受けて、問題集や参考書で復習していても、なかなか自分の力だけで解決できないことも出てくるはずです。
その場合は、必ず先生に質問しましょう
自分がやれる範囲のことだけで勉強を済ませてしまうと、なかなか上達していきません。当然ですが、わかること・できることを少しずつ増やしていくことで、テストの点や成績が上がるのです。そのためには、少しハードルが高いことにもチャレンジしていくことが大事です。
そうしたチャレンジをしていると、
「何だろう、これ?」
「どうすれば良いかよく分からない」
「誰かに聞きたい」
「先生、教えてー!」
ということがきっと出てくるはずです。逆に、先生に何かを質問できるくらいまでやり込むのが大事だとも言えます。
わからない・できないことに関しては、そのまま放置せず、すぐに質問するようにしましょう。もちろん、単語の意味など、自分で調べたり練習を重ねればできることを質問してもあまり意味はないです。むしろ、質問をするよりも自分で調べた方が勉強になります。
自分でやれる限りことを目一杯やった後、それでも自分の力だけで対処できない問題については誰かの力を借りるのが、効果的・効率的な良い勉強方法です。
実際の生徒の様子を見ていても、意味のある質問がしっかりできる人はどんどん伸びていきます。逆に質問をほとんどしない生徒やあまり意味の無い、自分で調べれば進むような質問ばかりをくり返す生徒は、伸び悩む傾向が見られます。
勉強しているのに、塾に通っているのにテストの点・成績がなかなか上がらない中学生に共通して見られる特徴は、先ほどお話しした通り、授業を受けた後「わかったこと(できたこと)」と「わからなかったこと(できなかったこと)」をしっかりと分けられていないということです。
つまり、自分が何を勉強したらいいのか、何について力を入れるべきなのかがよく分かっていないということです。それでは当然テストの点も成績も上がらないでしょう。
テストの点や成績を上げるために大事なことは、自分でできること・自分にしかできないことを自分で目一杯やる、そして、自分の力では対処できないことを先生や周りの人の力を借りて乗り越えていくこと。ある意味で当たり前のことですが、これが最も重要なのです。
ぜひ、しっかりと自分が「わからない・できないこと」を整理して、意味のある質問を積極的にしていきましょう。
テストの点・成績を上げるための勉強のやり方【まとめ】
「ノートはただきれいに書くものではない・機能を考えて使い方を見直す」
「テキストは最低3回、標準5回、理想は7回やり込む」
「自分でやれるだけやっても、わからない/できないものはすぐに質問する」
言いかえると、
「当たり前のことを当たり前にやる」
「自分でできること・自分にしかできないこと・自分でやるから意味のあることに集中」
「地道な基礎訓練が何だかんだやっぱり強い!」
塾に行けば解決する・裏技のような方法があると考えない方が精神的にも良いでしょう。
■日常の学習の主役「宿題」。「宿題」のやり方ひとつで日々の学習の効果・効率が格段にUPします。「宿題」を”テキトー”にやってしまっているあなたに必見の内容です。ぜひ合わせてご覧ください。
【小中高生の勉強方法】宿題をやる意味・効果的な宿題のやり方とは?
授業を受けるだけでは成績は上がらない不都合な真実
成績が良い人に共通する効果的な勉強方法
さて、「成績が上がりやすい人」と「成績が上がりにくい人」のちがいって何なのか、わかりますか?
テストの点・成績がなかなか上がらない人は、まずは、結果を出している人の行動をまねしてみるのも良いでしょう。もちろん、自分に合う・合わないということもありますから、それが絶対というわけではありません。
ですが、今の状態を変えたいのであれば、行動を変えなければいけません。自分の行動を見直し、変えるのであれば、上手くいっている人を参考にするのが手っ取り早い方法です。
では、成績が良い人の特徴って何なのでしょうか?
当然、これまでお話ししてきたポイントを押さえて勉強していると言って良いでしょう。もっとかんたんに言いかえると、成績が良い人は「自習をしっかりとやれている」ということです。
学校や塾で授業を受けるのは、あくまでも勉強のきっかけでしかありません。
新しいことを習ったり、ポイントをレクチャーしてもらう場です。もちろん、質問したり、疑問を解決したりする場でもあります。
ただ、どんなに素晴らしい先生の授業を受けても、そのあとに「わかる/わからない」を整理したり、練習問題を何度も復習したり、用語の暗記をしなかったら、どうでしょうか?
授業を受けただけで何もしない人が、テストの点や成績が上がりますか?
そうです。
授業を受けただけで何もしなければ、そうそう点数は上がりません。
ですから、テストの点や成績を上げたいと思って塾に通ったとしても、塾の授業を受けるだけで「自習」をまったくしなければ、やはりそれほど成果が出ないのです。
もちろん、塾の授業時間分の勉強時間は増えますから、その分の成長はあるかもしれません。ただし、週に1~2回、数時間程度の授業であれば、現状維持がやっとということもめずらしくありません。
ですから、塾の授業を受けるのは、あくまで「効率的に勉強を進めるため」であり、最終的にはどれだけ「自習」ができるかが勝負!と考えておくのが良いでしょう。
「授業を受けるだけ・塾に通うだけでは点数は上がらない」
「授業は勉強のきっかけ作り、効率的に進めるために活用するのが大事」
自習力を効果的・効率的に身につける勉強方法が満載の教材をつくりました。
テスト直前の「テスト対策授業」は休むのが理想?
さて、少々刺激的な「見出し」をつけてみました。
『テスト直前の「テスト対策授業」は休むのが理想』・・・なんて聞いたら、きっと「え?なんで?」と思う方もいらっしゃることでしょう。
中学生で塾に通っている方であれば、多くの場合、テスト前になると「テスト対策授業」を受けていると思います。なのに、「テスト対策授業」は授業を休むのが理想なんて・・・。
その理由について、僕自身の実体験をご紹介した上で、お話してしていきます。
僕自身、中学生のときに塾に通っていましたが、その塾でもテスト前は「テスト対策授業」を行っていました。
ただ、僕の場合、「テスト対策授業」は受けず、テスト期間中は塾を休んでいたのです。
なぜだかわかりますか?
僕が通っていた塾は、家の近所の塾ではなく別の地域の中学生が多く通っている塾でした。だから、「テスト対策授業」は、当然その地域の中学校の教科書や授業に合わせて実施されます。
しかも、当時、僕の住んでいる神奈川県横浜市は、地域によって中学校で使っている教科書がちがっていました。
つまり、僕の通っていた塾の「テスト対策」は、僕の中学の授業や教科書とはちがう内容の授業だということです。僕にとっては「テスト対策」にならない授業だったのです。
だから、僕は定期テストの前後の塾の授業を休んで、家で自分でテスト勉強をしていたのです。
ふだんの塾の授業は、あまり学校の教科書や進度に合わせたものではなかったので、特に、やりづらさは感じていませんでした。
が、教科書に合わせた「テスト対策授業」となると、例えば、国語や英語などはまったく見たこともない文章を読み、問題を解く練習をすることになるのです。
それは、「テスト対策」としては、明らかに時間がモッタイナイ。なので、塾を休むことを許してもらい、自分でやっていました。
結果的には、これが良い方向に転んだ部分があります。
「自分でやる」ということが当たり前、テスト前に塾にかけ込んでも助けてもらえないという状況があったからこそ、ふだんの授業の受け方、授業前後の復習の仕方が工夫できたのかもしれません。
そうです。
まさに、ここがポイントです。
テスト前になってあわてて「テスト対策」をするのではなく、ふだんの授業時間を中心とした勉強をきちんと積み重ねるのが大切なのです。そうすれば、テスト前に授業を受けずに自分で勉強しても、特に問題なくテスト勉強ができるという状態がつくれるのです。
ちなみに、冒頭でもご紹介していますが、僕の場合、中2の1学期に「2」を取るような状態でしたが、その後、中2の2学期末では、全教科90点以上、成績+10程度UPを達成していました。
それだけの結果を出すと、
「1日何時間勉強したの?」
「塾を変えた?」
などと、聞かれたりもします。
ただ、特別なことは何もしていません。
週に2回、塾に通っていただけです。
しかも、テスト前は「テスト対策授業」を休んでいたくらいです。
もっと言うと、中2の学年末、そして、中3では、テスト勉強はほとんど「一夜漬け」状態でした。
それでも、テストの点・成績をキープできました。
それは、まさに、ふだんの行動をきちんと積み重ねていたから出来たことです。
ふだんの授業や授業前後、あるいは、部活から帰宅したあとのちょっとした時間を有効利用しておくと、テスト前にやるべきことがいくつかに絞られてくるのです。
逆に言うと、テスト前になって、あれもこれもやり直さないといけないという状況をつくらないようにする行動をふだんやっておくということです。
では、次に、「ふだんやっておくべき行動」について具体的にお話ししていきます。
毎日のたった5分の行動でテストの点・成績を上げる方法
さて、中学生の学校(教科)の勉強で実際にやっていることは、ほとんどが用語や法則などの知識の暗記です。
いかに効率よく・効果的に記憶するかが勝負と言っても良いでしょう。
「暗記に自信がない」という人でも、好きなものや興味があるものなら、意識しなくてもすぐに覚えられると思います。
好きなゲームのやり方、アニメのキャラクターの名前、芸能人・有名人の名前などなど、勉強にあまり自信がない人でも、自分が好きなものの知識はたくさん覚えているはずです。
ただ、勉強のことになると、話がちがいます。
勉強の場合、好き、楽しい、興味があるという人の方が少ないかもしれませんね。
そうなると、意識して取り組まないと、なかなか新しい知識が頭に入ってきません。
では、何か新しい知識を記憶するための方法って何でしょうか?
用語を暗記するもっともシンプルな方法は「反復練習」です。
何度も同じことをくり返したり、見直したりすることで、自分にとって必要な知識であることを脳にわからせるというイメージでしょうか。
好きでも嫌いでもないものでも、毎日見ている・やっていると覚えてしまうことがあると思います。例えば、よく見るテレビニュースのキャスターの人の名前とか、家電の使い方とか、掃除道具の使い方、などなど。
こういったものと同じように、例えば、英単語とか漢字、歴史の用語などを、ふだんから何度も接して、気付いたら覚えられてたという状態にするのが大事です。
ただ、何かを「覚える」と聞くと、どうしても「インプット」するという意識が強くなる人がいます。覚えよう、覚えようとして、教科書や参考書をじっくり見たり、ひたすら単語を何度も書く人も多いと思います。
ですが、記憶を定着させる・強化するには、「インプット」よりも「アウトプット」を意識する方が効果的です。ちがいがよく分からないという人は、「アウトプット」は「テスト」をすることだと思ってもらえば良いでしょう。
何かを読んだり、見ながら書いたりするのではなく、例えば、5分間で出来る限り覚えて、すぐにテストをする、という方法が効率的に単語の暗記ができます。
5分間で覚えきれなかった(まちがえた)ものを、もう5分使って覚えて、またすぐテスト。それをくり返し、そのテストで満点を取れたら終わり、という具合です。
なかなか覚えられず、なかなか満点に届かず、
「あ~、何だっけこれ?」
「さっきも引っかかったやつだ~!」
と、悔しい思いをするかもしれません。
この悔しい思いをしながら、覚える(アウトプットする訓練)を積み重ねることで、記憶はより強化されるのです。
毎日10個や20個程度の用語暗記テストであれば、それほどツライ思いもせず、時間もかからずに取り組めると思います。
その日の授業でやったことの中から、いくつかの用語をテスト範囲にしても良いですね。
また、すでにお話ししていますが、毎日の授業で習ったこと、その中で「わかったこと(できたこと)」「わからなかったこと(できなかったこと)」をノートなどに書き出す(記録する)のも良いでしょう。
日誌のようなものですね。
今日のふり返りとして、そして、明日(または近いうちに)取り組みべき課題を書き出しておきます。
この作業をすることで、必然的に授業内容を「思い出す」ことになります。これだけでも、「記憶」という点では意味のある行動です。何か問題を解いたり、「暗記をしよう!」と机に向かって勉強しなくても、こまめに「思い出す」というのは、記憶の強化につながります。
また、次の日にやるべきことをはっきり書き出しておけば、やり忘れを防止したり、勉強時間をロスせず有効利用できるようになるでしょう。
授業のふり返りをこまめにやっておかないと、数週間たったとき、あるいは、テスト前に「え?そんなことやったっけ?」などということになってしまいます。
また、次の日家で勉強しようと思ったとき、「さて、今日は何やろうかな?」と考え始めていると、「どうしよう、何やろう・・・」という具合になかなか勉強が開始できないということになってしまうかもしれません。
これはとてもモッタイナイ。
中学生の放課後はけっこう忙しい(時間がない)ですから、わずかな時間で、自分に必要なことだけをやれるように工夫するのが点数UPの秘訣です。
少ない時間でも最大限の効果を得るには、しっかりと自分の弱点を整理し、ピンポイントで対策するのが良いでしょう。そのためには、授業を受けたら、すぐにふり返り(思い出す)、復習するべきことを書き出しておくのがかんたんに取り組める、有効な方法です。
いつも「あとはやるだけ状態」をつくっておくのがポイントです!
「授業を受けっぱなしにしている」
「宿題が出されていないと復習しない」
「自分が何を勉強するべきなのか(弱点が何か)わかったいない」
このような状態に心当たりのある方は、ぜひ日常的に、授業内容を思い出す・書き出す作業を取り入れてみてください。
まとめ
ただ、それだけで勉強した気になっているとアウト!
つまり、「自分が行動する」ことが不可欠。
いかに自習をするかが大事。
授業前後の5分、放課後(帰宅後)の5分を大事に。
授業でやったことを思い出す・次の日にやることを書き出す!
※自習力を効果的に習得するための基礎的なポイントを6つにまとめてご紹介しています。ぜひこちらの記事も合わせてご覧ください。
【中学生の勉強法】成績UPに必要な自主学習・自習力UPの6つのポイント
この記事で紹介した方法は「自習力」を取得するための方法の一部です。自習力を身につけるためのより詳細な勉強方法を知りたい方は、それらをまとめた公式教材をぜひご一読ください。
効果的に自習力をUPさせる方法【最強の勉強方法】
アクティブラーニングで効果的・効率的に勉強を進める方法
最近、教育界で話題のキーワードのひとつに「アクティブラーニング」というものがあります。学校などでは、「主体的、対話的で深い学び」という意味で使われています。
具体的な活動としては、発見学習、問題解決学習、体験学習、調査学習など、あるいは、グループ・ディスカッション、ディベート、グループ・ワーク等が挙げられています。
何かちょっと難しそう・・・
というイメージを抱く方もいらっしゃるかもしれません。
何か特別なことをやらなければいけないのか、と不安に思われる方もいらっしゃるかもしれません。
もちろん、グループ・ディスカッション、ディベート、グループ・ワーク等の「対話的」な学習は、自分ひとりで実践するのは難しいでしょう。
ただし、アクティブ=能動的・主体的にするには、反対のパッシブ=受動的にならないことから始めてみると、それほど身構える心配はなくなると思います。
この記事でこれまで話してきたことをふまえれば、例えば、パッシブ(受動的)とは・・・
授業のふり返り(わかる・わからないの整理)をやらない
宿題しかやらない(自分に必要な勉強を意識してやらない)
問題集などをただ解いて答え合わせ(○×をつける)だけの勉強
こんな感じの勉強が当てはまるでしょう。
逆に、これまでお話ししてきたような方法で取り組む勉強は、アクティブラーニングの要素を持った有効な方法です。
つまり、自分で考え・自分で行動する「自習」こそ、自分ひとりでも取り組める、もっともかんたんで身近な「アクティブラーニング」なのです。
もっと言うと、テストの点や成績を効果的・効率的に上げるためには、ふだんやっている勉強を「アクティブラーニング化」することが重要だということでもあります。
では、さらに、ふだんやっている勉強を「アクティブラーニング化」するための方法をいくつかご紹介しておきましょう。
今すぐできるアクティブラーニング(最強の自習)
「アクティブ=能動的・主体的」に勉強を進めるためには、そうした行動を積極的に取ることが大切です。
つまり、「聞く・読む」という受動的・受け身な状態の行動だけでなく、「話す・書く」などをどんどん取り入れるということです。
おそらく、多くの人の勉強は、「読む」と「書く」が集中になっていると思います。
教科書や参考書を読んだり、ノートを書いたり、問題集を解いたり、といった具合です。
「書く」というのは、もちろん、能動的な行動ではありますが、例えば、授業中の板書を写すとか、問題集の解答をノートに書くというのは、どちらかといえば、受動的な状態になっていることの方が多いのではないでしょうか。
もっと能動的に「書く」という作業をするには、例えば、「何も見ずに暗記した用語を書き出す」とか「ある単元の学習内容を白紙に書き出す」といったことを意識してやってみてください。
この時に、ぜひ「話す」(声に出して言ってみる=音読)も合わせるとより効果的でしょう。
小学生ですと、国語の宿題で「音読」があることも多いようですが、中学生でも高校生でも、大人でも「音読」は有効な学習方法です。しかも、最もかんたんな「アクティブラーニング」でもあります。
そして、「書く」と「話す」を使って「テストをする」のも勉強をアクティブラーニング化するかんたんな方法です。
問題集の問題をただ解くだけではなく、単語や漢字を何回も書く練習をするだけでは、何となく「できた気」になってしまいます。勉強を「やった気」もします。ただし、その状態のまま、例えば、確認テストをすると、意外にできていなかったという場合があります。
ですから、ふだんから「テストをする」ことを意識してやってみてください。
さらに、最終的に、誰かに「教える」ということができると完璧です。
何も見ずに、単元の重要事項を話したり、書いたりする・・・これってまさに先生が授業で行っていることですよね?
先生のような誰かに「教える」ためには、その単元の内容がしっかりと理解できていないとできません。
ですから、アクティブラーニング化された自習の最終的な理想形態は「教える」ということになります。
もちろん、家で自分ひとりで勉強しているときに、誰かに「教える」というのは、なかなかできることではありません。が、「誰かに教えるように」であればできるはずです。
実際に誰かが目の前にいなくても、同学年の人か、自分よりも年下の人がいると想定して、その人にも分かるように、学習事項を「話す」「書く」ことで解説していけばOKです。
ちなみに、僕は大学受験のときに、予備校の授業を録音しておき、家で先生の授業を再現する=同じように「話す」「書く」ための練習をしていました。これは誰かに教わったわけではなく、何となく自然と「先生と同じようにできればできるはず」と思ってやり始めたことです。あとになってこれが有効な方法だと知りました。
かなりおすすめの勉強方法です。
ぜひやってみてください。
なお、この記事でお話ししてきたことを含め、より具体的に「勉強方法」「自習」について知りたい・学びたい方は、自習力養成講座の無料講座にご参加ください。ふだんお使いのメールアドレスを入力するだけでOKです。いつでも解除できますので安心してご参加ください。
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